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和名 ラン  撮影者:東京都 中村利治様
撮影地:'07世界蘭展会場 
 
漢字表記
別名・異名
古名
語源 和名は、漢名の音読みから。漢名に用いられている「蘭」とは、本来「フジバカマ」を意味する感じであった。中国では、「フジバカマ」は不詳を払うシンボル出会ったという。更に防虫の意味から、「フジバカマ」を衣服や書物に挟んだという。中国では、古来より、香気の高い花々を珍重してきたが、「フジバカマ」より遅れて「ラン」を珍重するようになり、「三香の一」、「四君子の一」、「五友の一」、「名花十友の一」等として扱われるようになり、「フジバカマ」より香りの強い「ラン」を意味するようになってしまったと言う。我が国でも「ラン(古名ラニ)」はフジバカマを意味している。/科名はギリシャ語のorchis(=睾丸)を語源としている。ランは一般的に2個の塊根を持ちそれが睾丸に似ていることからと言う。
学名 Orchidaceae
英名 orchid
仏名 orchidée
独名 Orchidee
伊名 orchidae
西名 orquidea
葡名 orquïdea
漢名
植物分類 ラン科
園芸分類 多年生草本
用途 鉢植え/切り花/コサージュ
原産地 両極地方と砂漠地帯を除いた全域
花言葉 白花:純粋な愛/それ以外の花色の場合:野心的な愛
解説 ラン科植物の総称。本来は1本の花茎に1花をつける(所謂「1茎1花」)東洋蘭の事である。スズランクンシランのように「ラン」の名がつく植物も多いが、ラン科の植物ではないものも多い。また、「ラン」とはフジバカマの古名であったり、アララギの別称でもあったりもする。
履歴 観賞用のランの歴史は古く、西洋では地生ランが、東洋ではシュンランの系統を中心に好まれて栽培された。中国系のランの場合は、今日「東洋ラン」と呼ばれ、我が国では、今日も愛好家は絶えない状況にある。熱帯性のランの場合、西洋で園芸化された。東洋ランでは、花形や花色よりもその芳香に価値が置かれるが、西洋社会では、花色や花形に価値が置かれた。その点で、熱帯性のランは、花色・花形の面で優れていたので、西洋社会に大いに受け入れられた。西洋で園芸化された熱帯性のランの場合、上述の「東洋ラン」に対し、我が国では「洋ラン」と呼ばれている。1922年にアメリカのクヌドソンにより「無菌栽培法」が開発され、品種改良が大いに盛んとなり、たくさんの品種が登場することとなった。次に1960年に分裂組織(メリステム)を切って培養し、栄養系(クローン)を作出される方法(これを「メリクロン栽培法」という)が開発された。このメリクロン方式によれば、品種を固定して、しかも大量生産が可能となり、園芸の世界にたくさんのランが出回ることとなり、多くの家庭へもランが持ち込まれるようなきっかけともなっている。 
県花・国花 シンガポールの国花/沖縄県:本部町の町花・北中城村花 
古典1  
古典2  
成句 ・叢蘭茂らんと欲し秋風これを散る→賢王が善政を行おうとしても、悪臣がそれを妨げること。
・蘭摧け玉折る→美人(蘭)や才子(玉)が死んでしまうこと。
・蘭麝の室に入る者は自ら香し→環境(交友)が良ければその影響で良い人間になるの意。 
季語  
備考  
『パイプのけむり』 巻数 頁数 タイトル
4 99 「空中訪問」
9 242 「ハンギング・パラキート」
11 111 「寒蘭」
18 38 「風蘭」
18 145 「後楽園」
20 158 「夏の楽旅」