和名jp | オオムギ | 撮影者:京都府 藤井俊夫様/滋賀県草津市↑ 撮影:gkz 群馬県館林市にて↓ 撮影者:千葉県 三浦久美子様↓ 撮影地:東京薬科大学↑ |
|
漢字表記 | 大麦 | ||
別名・異名 other name |
ムギ(麦) ウシムギ(牛麦) ウマムギ(馬麦) ボウシムギ(帽子麦) タダムギ(唯麦) トシコシグサ(年越草) |
||
古名 old name |
カチカタ(加知加太) フトムギ(布渡牟岐・布止牟岐・布度牟岐) |
||
語源 etymology |
和名は、漢名の「大麦」の音読みから。オオムギはコムギよりも粒が大きいことから。 属名はオオムギのラテン古名から。 種小名は「普通の、通常の」の意。 |
||
学名sn | Hordeum vulgare | ||
英名en | Berley | ||
仏名fr | orge | ||
独名de | Gerste | ||
伊名it | orzo | ||
西名es | cebada | ||
葡名pt | cevada | ||
漢名ch | 大麦 | ||
植物分類 | イネ科オオムギ属 | ||
園芸分類 | 二年生草本 | ||
用途use | 食用/醤油・味噌・麦酒・麦芽飴・菓子・麦茶(湯)等の原料/麦藁帽子等の細工物(麦稈)/家畜飼料/薬用 | ||
原産地 distribution |
中央アジア | ||
花言葉 | 思い出・裕福 | ||
解説 description |
オオムギはイネ科の越年草である。茎は直立し、稈は丸く、中は中空で、草丈は50〜100p程度に。葉は幅の広い披針形で基部は鞘となって茎を包み込み、茎に互生する。4〜5月頃に開花する。その後に結実する。オオムギには「六条種」と「二条種」とがあり、前者は食用に、後者はビール等に加工される。 | ||
履歴 | 我が国へは2〜3世紀頃に朝鮮半島を経て渡来したと推測されている。 昔は、単に「ムギ」と言えば大麦を意味した。それに対して、小麦はコムギと呼ばれて区別されていた。 昭和30年代に入る以前には、「麦飯」と呼ばれたコメとムギの混炊したご飯が一般的であった。ムギの入らないご飯は「白米」と呼ばれて、富裕層の食べるご飯を意味した。 「麦飯」は、単にご飯の量を増やす目的ばかりでは無く、脚気等の予防の意味での健康食でもあった。 煎茶が一般化する以前には、麦茶が一般的で、江戸期の文化・文政期には、江戸の町に麦湯店があったという記録もある。炒り麦を購入して自宅で麦茶を作って飲むようになったのは明治期の半ば以降という。 |
||
県花・国花 | |||
古典1 | 『古事記』、『宇津保物語』 | ||
古典2 | 『延喜式』、『本草和名』、『倭名類聚鈔』、『下学集』、『和漢三歳図会』、『物品識名』 | ||
諺 | ・舅の門と麦畑は踏むほどよい→麦踏みは念入りに行うことが肝要であり、嫁や婿は舅の許をまめに訪ねると良いという意味。 ・小麦十七、大麦二十→オオムギよりもコムギは先に刈り取れの意。 |
||
慣用句 | 麦秋→ムギの収穫時。陰暦四月の異称。 | ||
季語 | 春:「麦青む」/「麦を踏む」 夏:「麦秋」/「麦嵐(麦の秋風)」/「麦炒粉」/「麦生」/「麦打」/「麦搗」/「麦刈」/「麦車」/ 「麦香煎」/「麦こがし」/「麦扱」/「麦叩」/「麦茶」/「麦茶冷やし」/「麦つき」/「麦の波」/「麦の穂」/「麦畑」/「麦笛」/「麦埃」/「麦飯」/「麦焼き」/「麦湯」/「麦落雁」/「麦藁」/「麦藁籠」/「麦藁帽」 秋:「麦殻舟」/「麦とろ」 冬:「麦の芽」/「麦蒔」 新年:「麦正月」 |
||
備考 |