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和名jp トビカズラ
↑撮影:GKZ/とちぎ花センター↓

撮影者:千葉県 三浦久美子様↓ 
撮影地:熊本県山鹿市↑
漢字表記 飛蔓
別名・異名
another name
アイラトビカズラ(相良飛蔓)
ウドンゲ(優曇華)※解説欄参照
古名old name
語源
etymology
和名は、源平時代に熊本県山鹿市菊鹿町相良に平家の残党が逃げ込んだ際に、追っ手の源氏方がその土地の相良寺に焼き討ちをかけたという。その時に、同寺の観音堂にあった千手観音がこの木に飛び移り難を逃れたという逸話から。
属名は、この属の蔓性樹木のブラジルでの現地名を語源としている。
種小名は「常緑の」の意。
学名sn Mucuna sempervirens
英名en Sea beans,
Evergreen velvet bean
仏名fr  
独名de
伊名it
西名es
葡名pt
漢名 ch 常春油麻藤 
植物分類 マメ科トビカズラ属
園芸分類 蔓性常緑樹低木
用途use 薬用
原産地
distribution
日本(熊本県山鹿市・長崎県佐世保市)/中国
花言葉
解説
description
トビカズラは、マメ科の蔓性常緑樹である。国の特別天然記念物に指定されている熊本県の「アイラトビカズラ(相良飛蔓)」は樹齢1000年を超えると言われており、幹の周囲を1mを超えるという。蔓の表皮は黒褐色となる。葉は楕円状で、縁部は全縁、先端部は尾状に尖り、蔓に互生する。4~5月頃、暗紅紫色で蝶形の花を房状に十数個集まって開花させる。開花時には芳香を放つ。花後の豆果は長さ60㎝程度となる。本種は風媒花であり、結実し難いとされる。そればかりでは無く、本種は中々開花しないために我が国では、ウドンゲ(優曇華)とも呼ばれてきた。昭和9年(1929)に開花した事例が報告されているが、実に35年ぶりの開花であったという。因みに仏典に登場するウドンゲ(優曇華:Ficus racemosa)はクワ科の樹木であり、本種とは別の存在である。 
履歴 本種は、我が国では語源の項に記した熊本県山鹿市菊鹿町相良地区に1本だけ見られるとされ、昭和15年(1940)に国の天然記念物に指定され、更に昭和27年(1952)に「アイラトビカズラ(相良飛蔓」のなで特別天然記念物に指定されている。
その後、平成12年(2000)に、長崎県佐世保市沖の無人島である時計島に自生していることが判明している。
かつては、我が国に広く自生が見られたというが、現時点では、我が国での自生地は上記2箇所のみということになる。 
  下図撮影者:千葉県 三浦久美子様/撮影地:熊本県山鹿市