和名:jp | イチイガシ | ↑撮影者:東京都 山口米子様↓ 撮影者:千葉県 三浦久美子様↓ ↑撮影地:東山植物園↓ 撮影地:多摩森林科学園↓ 撮影者:東京都 山口米子様↓ ↑春日大社:臥竜のイチイガシ↓ 撮影地:春日大社境内イチイガシ巨樹群↓ |
漢字表記 | 一位樫・石櫧(※)・櫟樫 | |
別名・異名 :alias |
撮影地:小石川植物園→ | |
古名:on | イチヒノキ(一比乃木) | |
語源 :etymology |
和名は、一説には最火(いちひ)の意からで、薪・火口(ほくち)としたためという。 属名は、ケルト語quer(=良質の)とcuez(=材質)の合成語を語源としている。 種小名は「赤味のある黄色」の意で、葉裏が黄褐色であるため。 |
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学名:sn | Quercus gilva(=Cyclobalanopsis gilva) | |
英名:en | 撮影地:都内・林試の森公園→ | |
仏名:fr | ||
独名:de | ||
伊名:it | ||
西名:es | ||
葡名:pt | ||
漢名:ch | 赤皮椆 | |
植物分類 | ブナ科コナラ属 | |
園芸分類 | 常緑高木 | |
用途 | 救荒食材(堅果)/用材(建築・器具・櫓・槍柄・笏)/街路樹・公園樹 | |
原産地 | 日本(本州千葉県以南)/済州島/台湾/中国 | |
花言葉 | ||
解説 | イチイガシはブナ科の落葉樹である。我が国では関東南西部の暖帯林に自生が見られるが、特に九州に多く見られる常緑の高木である。樹高は30m程度に及ぶ。樹皮は暗褐色であるが、老木になると不規則に大きく剥離し、後が波状模様となる。葉は長さ6~14㎝、幅2~4㎝の倒披針形で枝に互生する。葉の上半部には鋸歯がある。葉の裏面には黄褐色の星状毛が密生する。側脈は12~13対あり、裏面に隆起する。4~5月頃に、長さ5~16㎝の雄花を新枝から尾状花序に下垂し、雌花は新枝上部の葉腋に直立して2、3個つける。果実は径2㎝程度のドングリで、10~11月頃に褐色に熟す。雌雄同種。我が国では、本種との関係は古く、既に縄文時代にも実が食されてきたらしく、各地の遺跡から出土している。さらに、樹形が勇壮であり、かつ高木となるために社寺の境内に植栽される事も多い。材としても有用で、重硬ではあるが、アカガシに比べると軽くて軟らかいために加工しやすいという特徴を有している。 | |
履歴 | イチイガシは、上述のように社寺の境内に植栽される事が多いが、奈良公園には特に多く見られる。また、京都の金閣寺は、樹齢700年と言われるイチイガシが現存し、京都府指定の天然記念物に指定されている。本種は、日本人にとっては、馴染みの深い樹種ではあるが、『万葉集』では一首詠まれているだけである。因みに同集では「伊智比」と表記されている、これはイチイ科のイチイではなく、本種(イチイガシ)であるというのが定説となっている。 | |
県花・国花 | 宮崎県:山之口町木 大分県:宇佐市木 長崎県:大村市木 奈良県:奈良市木・多之原町木・生駒市木 |
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古典1 | 『日本書紀』、『万葉集』、『今昔物語』、『謡曲』、『近松浄瑠璃集』 | |
古典2 | 『新撰字鏡』、『倭名類聚鈔』、『和漢三歳図絵』、『大和本草』、『物品識名』、『草木図説』 | |
季語 | 夏 | |
備考 | ※『牧野植物図鑑』(北龍館)では、本種に「石櫧」の表記をするのは誤用としている。 | |
『パイプのけむり』 | 巻数 | 頁数 | タイトル | |
17 | 55 | 「雄木・雌・木」 |